最初の15分は少し相手の勢いに押されて自分たちが後手を踏んでしまいましたが、よくコーナーキックから1点を返してくれました。後半は自分たちのやりたいことをピッチの中でできた時間は多かったのですが、内容的に4-1ほどの差はなかったと思います。ただ、交代で入った選手も含め、選手全員で勝ち取った勝利であり、改めて選手たちが進歩していることを感じました。先ほどロッカールームで選手たちにも話をしましたが、「我々は純粋にフットボールを追求していく集団」だと考えていますので、勝とうが負けようが、そこはブレることなく信じる道を歩んでいくべきだと思っています。今日の勝利は私がサンガの監督に就任してＪ１で初の3連勝で、私がＪ１での監督経験の中でもおそらく1回か2回しかないのですが、それはそれとして、また明日から日々フットボールに向き合っていきたいと思います。次はルヴァンカップを1試合はさみ、ソウタ（川﨑颯太選手）とフウキ（山田楓喜選手）はU-22日本代表として欧州遠征に行きますので、しっかり頑張ってきてほしいと思います。今日は勝利を喜びますが、明日からはまた練習の日々が始まりますので、切り替えてやっていきたいと思います。

●流れの良くない中失点した後、同点、そして逆転へと持っていった選手たちのメンタル面の評価をお願いします。

前半、流れが良くなかったとは思っていません、風下で相手に一歩先に出られたという感じでした。サッカーではよくあることですが、あそこで失点したことによって、「これ以上失点してはいけない」という気持ちが芽生えたと思います。結果論ですが、後半の立ち上がり15分で取られるよりは、あの時間帯に失点した方が自分たちでリカバーできる時間があったので、その部分はラッキーだったと言えるかもしれません。

●3試合続けて複数得点を挙げたことについてどのように感じていますか？

私がサンガの監督に就任してからは、ほぼ点を取ることやゴールに向かう練習しかしていません。その中で「自分たちのサッカーは相手陣内で何をするか」ということに取り組んでいます。点が取れない試合もありましたし、今日のように点を生んでくれた試合もあります。ただ、点が生まれなかったからといって、それまでの練習が間違っていたとは思っていませんでした。「サンガは点が取れない」「ストライカーがどうの」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、私自身はそれについての危惧はまったくありませんでした。要はゴール前にどれだけ人数をかけていくかを共有し、そのエネルギーを失うことがなければ、偶然でアレ必然であれ、おのずとゴールは生まれてくるものだと考えています。