試合情報
ハイライト
- 監督コメント
- 選手コメント
天皇杯は勝者しか次のステージに進めない大会ですし、本当に劇的な勝利だったと感じています。試合の中断期間があったのでゲーム感のところや、攻撃の最後のところで勢いが足りなかったところなど、反省すべき材料が今日の試合は多かったと思いますが、ずっと取り組んできている粘り強さや、全員で1つのプレー、1つのボールに執着して、最後まで諦めないという、そういうゲームは披露できたことでいうと、サポーターにとっては非常にエキサイティングな展開になったと思います。今日は祇園祭の宵山で、たくさんの方が全国から京都に来られる中で、その同じ日に天皇杯を戦っていることで言うと、エキサイティングさでは負けない試合になったと思います。
岳志(太田岳志選手)の活躍は彼の普段の努力が出たなという風に思いますし、先発で出たレオ(レオゴメス選手)や途中から出た中野(中野瑠馬選手)も、非常にいい働きをしてくれたというところで言うと、怪我人などが出ても自分たちのスタイルを崩さず戦えるような手応えを今日の試合で少し掴めたところもあるので、今日の試合をポジティブに活かして、次の福岡戦に臨んでいきたいと思います。
(移籍や怪我でチームを離れる選手もいる中、復帰した選手もいました)
颯太(川﨑颯太選手)に関しては、キャプテンとしてもアカデミー出身としても、サンガを支えてきた選手であることは間違いありません。しかし、いい選手であるが故、こういうことは、予想されていた範囲内のことだと思いますし、その事象が起こってからチームを作り直していたら間に合わないので、自分たちの練習の中でチーム力を落とさないような準備はしてきたつもりです。もちろん、力のある選手がチームから離れると、落胆感やサポーターの皆さんの心配もあると思いますが、私自身はそこまで心配するのではなく、逆にここから新しいサンガを見せることによって、また違うステージに立てると確信しています。颯太自身も、自分が抜けた後に後ろ髪を引かれるような結果を残すようでは、彼のこれからの成長にストップがかかるような感じもしますし、今日は颯太にとってもいい勝利だったと思います。
(今日の太田選手のゴールを含めた活躍について)
やはり失点シーンなどキーパーも含めてチーム全体で反省しなければいけない場面ももちろんありますが、延長後半の最後のゴールシーンは、彼自身が上がりたい雰囲気でしたので勝負をかけました。あそこにボールがこぼれてくるというのは、チーム全員がやってきたことへの神様からのご褒美ではなく、我々チームにとっても必然だった、そういうゴールだったと思うので、その後のPK戦でのプレーも含めて、チーム全体の勝利かなと思います。
(怪我から復帰したエリアス選手について)
まだまだ彼の動きやコンビネーションのところはもう少し時間がかかると思いますが、今日の試合でゴールを決めたりアシストをしたりすることで、チーム全体が彼をどう活かすかということに戻れたと思いますし、ああいうところで得点に絡むプレーができるというのはJリーグの中でも非常に高い選手なので、彼の力をしっかりチームに融合させながら、全員の力で次のアウェイ福岡戦に向かっていかなければいけません。天皇杯を全部勝ったとしても今シーズンは残り19試合しかないので、その19試合の1試合1試合を追い続ける毎日を過ごすことで、残り数試合になった時に新たなステージに立つチャンスが来ると思っているので、これからも一戦必勝の気持ちでやっていきたいです。

中野 瑠馬
(ゴールシーンを振り返って)
クロスに入る準備をしていて、めっちゃいいボール来たんで、ちょっと頭に当たんなかったんですけど上手く入ってよかったです。
(出たらラストチャンスだと思って、と話していた覚悟を結果で見せられたか)
そうですね。内容ももちろん大事ですけど、今日は結果を残さないといけないなと思ってたんで、それが形になってよかったです。
(川﨑選手が移籍して、チャンスが来るだろうと思われていた中での出場だったが)
チャンスは来るやろうなって思いながらも、その与えられたチャンスで何か残さないといけないっていう、逆に危機感というか、そういうのを感じていました。颯太くん(川﨑選手)が抜けた今、チームとして力がなくなったと言われてはいけないと思いますし、さらに強くなっていくためには、やっぱり出てなかった自分とかがチームの力になっていくことが必要かなと思います。
(太田選手のゴールをアシストしたシーンについて)
将平くん(武田選手)がファーに入っとけって言ってくれて、めっちゃフリーになったので最初打とうと思ったんですけど、多分入らんなと思ってパスに切り替えました。
(横が太田選手なのは気づいていたか)
あんま覚えてないです。(笑)
(1ゴール1アシストで勝利したがターニングポイントとなる試合か)
そうですね。攻撃に変化を加えられたんですけど、自分が入った後に2失点して、守備のバランスとかは、これからもっと取り組んでいかないといけないかなと思います。やっぱイージーなミスとかもしてしまって、自分がボランチをしてる時に相手のフォワードに結構収められて流れを作られたんで、そこで自分も潰しに行けるようにならないといけないと思います。

太田 岳志
(攻守に活躍でしたが、試合を振り返って)
カップ戦ということで、次のステージに進むことができたのは良かったですが、キーパーとしては3失点しているので、そこはちょっと課題かなと思いますけど、とにかく次に進めてほっとしています。
(同点ゴールのシーンを振り返って)
最初にベンチの方を見ていたら、ちょっと待てって言われていたんですが、やっぱり行けってジェスチャーがあって、本当に上がりたかったので、そこは許可してくれた曺さんに感謝です。
絶対点決めてやるっていう気持ちは持っていって、普段キーパーをしているからこそ、どういう動きをしたら嫌か考えて動いたら、ゴール前にこぼれてきたので、浮かさないように意識して打ちました。常に動き回るのは嫌だと思いますし、最初はみんなが真ん中でファーストシュートでゴールを決めたいだろうなと思って、自分はどちらかというとファーからニアに走ろうと考えていたんですけど、楓喜のボールがファーに来るなって感じて、次のボールに準備しようと思ったら、自分の前のスペースが空いていて、瑠馬にここに落としてくれって思ったらしっかり落としてくれたので、ボールを浮かさないことだけを意識して叩きつけた結果、ああやってゴールに繋がったのかなと思います。
(PK戦の時はどういう想いで入ったか)
円陣の時にみんなが岳志を信じて、思いっきり蹴ろうって言ってくれた中で、曺さんが「お前がこれまで歩んできた人生を考えれば絶対に止められるから頑張れ」って言ってくれて、それを聞いて自分の中でも自信を持ったというか、絶対止めてやるっていう気持ちで臨めたので、みんなのおかげでセーブできたかなと思っています。
(伊藤選手のPKストップは読んでいた?)
そうですね、伊藤選手の立ち振る舞いというか、助走的にも普通にコースに蹴ることはないだろうなと思って、助走も少し溜めたりとか、真ん中ぐらいに蹴ってくるのかなっていう予想があったので、ちょっと足を残すことができました。
(代表選出や移籍、怪我人がいる中で、勝利することができたが)
本当にこの1勝は大きいと思いますし、サンガタウンでずっと諦めないで、試合に出ている選手、出ていない選手も全員が、一生懸命練習したおかげで、メンバーが欠けている中でもチーム全体で勝つことができたっていうのは、このクラブにとって大きな1勝だったかなと思います。