スポンサーインタビュー vol.01~関西シグナルサービス株式会社~
2025/7/7| 取組事例 オフィシャルスポンサー スポンサー
弊社社長の飯野晃が日頃よりご支援いただいているオフィシャルスポンサー各社にご訪問させていただき、スポンサーになったキッカケやサンガに期待していることなどをお聞きする「スポンサーインタビュー」企画をお届けいたします。
キックオフの約2時間前。試合に臨む先発・サブメンバーがクラブのSNSで発表される。今季からデザインを大きく変更し、20人の名前とともに、クラブお薦めの選手がクールな表情で大きく写る。その左上に載るのは「Kansai Signal」の社名。プラチナスポンサーとなった「関西シグナルサービス株式会社」(本社・京都市南区)だ。公共事業中心のBtoB(企業間取引)企業がなぜサンガのSNSに広告を出すのか。三ツ野将弘社長を訪ねた。
最初に事業内容を教えていただけますでしょうか。
三ツ野:当社は、交通信号機などの交通インフラを中心に、設計・製造・施工から維持管理までを一貫して手がける総合インフラサービス企業です。ワンストップで対応できるのが強みで日々、安心・安全な交通社会を支えています。創業53年目で、私が3代目です。
スポンサーになられたきっかけは。
三ツ野:昨年5月頃、スポンサーをされている企業様からご紹介をいただきしました。元々私も小、中学生の時にサッカーをしていて、親と西京極陸上競技場へ京都パープルサンガの試合を見に行きましたし、中高生になっても行っていた記憶があります。大人になって見る側になり、去年の5月頃にスポンサーのお話をいただいた当初はイメージが持てませんでした。
飯野:去年初めてゴールドスポンサーになっていただき、スタジアムに看板を出していただきました。評判はいかがですか?
三ツ野:採用活動において大きかったです。サッカー好きの学生や転職者の方にも認知してもらえるようになりました。イメージは抜群に上がると予想していましたが、効果がすぐ出たのは驚きでした。当社のホームページも、サンガさんのホームページからの流入が多いんです。
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関西シグナルサービス株式会社本社にて
サンガのスポンサーは昨年で新規100社増。今年も順調に増えていますね。
飯野:サンガは「京都地域みなさんのもの」というイメージを持って頂いているので、地域貢献のイメージを発信しやすいから、スポンサーになっていただくケースが多いのだと思います。
三ツ野:私たちの業務は公共事業が多く占めているため、京都サンガを通じて京都府民の方々に夢と感動を共有することで、還元できるのではと考えています。
三ツ野:今まではJ2の時代が長く、府民性として温度が上がりにくいのかなと。でもサンガは地域的にポテンシャルがあります。大都市で歴史的な街でもあり、京都というブランドは全世界共通。節目があれば、一気に盛り上がるんじゃないかなと。今年のように、毎シーズン上位に入るクラブになれば、関心はぐっと高まると思うんです。そう考えると、スタジアムを毎試合2万人以上埋めたいですよね。
予算と成績は相関関係があり、強化や勝利のためには入場者数や企業の支援も欠かせません。
飯野:そうですね。皆さんに支えられて成長しないと安定的にJ1で上位争いをするといった魅力あるクラブにはなれないので、スポンサーさんの後押しがあって回る循環だと思います。
関西シグナルさんは今年、ゴールドからプラチナにランクアップされましたが、協賛内容はどう変わりましたか。
飯野:今年から我々はデジタル商材に力を入れており、XとInstagramでスターティングメンバーの発表をしていますが、そこに関西シグナルさんのお名前を入れていただきました。サンガとしては、この「スターティングメンバー広告」は大型商材の1つで、関西シグナルさんから最初に興味を示していただきました。
三ツ野:去年、看板以外に何かできないかとお話させてもらったんです。業種的に看板を増やせば売り上げにつながるわけではないので。SNSを通じた採用活動を戦略的に取り入れていた時だったので、今回を機にXとInstagramを開設しました。
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スターティングメンバーのSNS広告
顔の映った選手が一時連続でゴールしていて、SNSで噂になりました。
三ツ野:その噂、見ました(笑)。
飯野:うちの担当者が頑張って作りました。最初は『メンバーの名前が見えにくい』といった反応もありましたが、今は評判が良くて。大きく選手の顔を出してダンディーな男気を出したいという狙いです。ファンが必ず見ますからね。全員分撮ってるんですよ。
三ツ野:実際サンガのサポーターさん、ファンからのフォロワーは増えました(笑)
飯野:温かいですね。新しいスポンサーさんがXを立ち上げると、サポーターの方は『みんなでフォローしよう!』と訴えてくれる。スポンサーとサポーター、選手とフロントのみんなが、一丸となって盛り上げようという機運になっています。集客面でも、三ツ野社長のように最近はスポンサーさんが2万人入らないといけないと言ってくださる。今年は選手たちもSNSで発信してくれる。フロントのそれぞれのメンバーも熱意を持って、集客には執着心を持っています。
プラチナスポンサーとして他に何をされていますか。
飯野:スタジアムでスカイボックスを年間利用いただいています。
三ツ野:去年はサンガシートで観戦しており、2階は臨場感があっていいでんすけど、一度スポットでスカイボックスを活用して観戦させていただきました。スカイボックスは3階にあるんですけど、めちゃくちゃいい個室でゆったりできますし、テラス席がついてて、サッカー見てたら上の方がいいなって。それで今年は年間利用させていただたいております。社員の福利厚生向けでも数回使わせて頂いていますし、地域の少年サッカー団の子どもたちを招待しました。
スポンサーになって1年半が過ぎ、社内での変化も感じますか。
三ツ野:試合翌日には話題に上がりますし、社員間のコミュニケーションは活性化されていると思います。
飯野:社長が言うオフィスの風景は、我々が街で見かけたいシーンの縮図です。勝った翌日の朝、近所の人同士が挨拶代わりに『すごい逆転だったね』と言ったり、小学生が教室で『ラファエルのシュート見た?』と言ったりしてサンガの話題で盛り上がる。サッカーを通じて元気な地域を作るというのはそういうことかなと思いますね。
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社員の皆様とスタジアム広告前で記念撮影
ちなみに三ツ野社長には推しの選手がいるんですか。
三ツ野:ラファエル(・エリアス)です。昨年6月に来た時から、ひげ面で雰囲気がありますが、若くてやってくれると思っていました。
ホームで今年印象に残った試合はありますか。
三ツ野:(第8節)柏レイソル戦(4月、1-1分)です。仕事後に新入社員の希望者と見に行きました。アディショナルタイムで最後まで諦めずに戦い、何とか追いつきましたが、勝ったような雰囲気でした。サッカーの競技経験や西京極での観戦経験がある社員もいて、少しずつ京都サンガに対する情熱が醸成されているような気がします。
今年のチームへの期待はいかがでしょうか。
三ツ野:今まで少し客観的に見ていたんですが、スポンサードさせてもらって見方が変わりました。昨年最初に観戦したのが5月のFC町田ゼルビア戦(第12節、0-3負)。その後がサンフレッチェ広島戦(第15節、0-5負)。つらかったですが、それから毎試合チェックして、行ける試合はアウェイも見に行きました。親心で見るようになったんです。クラブと一緒に、どう京都サンガを育てるか、どう観客動員数を増やせるかと。チームの成績が上がって可能性を感じました。期待値は上がっています。
今後のスポンサーシップのあり方をどう考えるか。
飯野:もともとサッカーに関心のある三ツ野社長でさえサンガのことを一歩引いて客観的に見られていたわけですから、まだまだそういう方はいらっしゃっると思います。そういった方々のニーズに沿いながら我々が媒体としてできるお手伝いをしていきたいですね。
三ツ野:逆にクラブから困りごとややりたいことを共有してもらえれば、それに対して協力できる会社さんが手を挙げてくださるかもしれませんよ。サンガには日本を代表する企業をはじめ、様々なスポンサーが名を連ねています。ポテンシャルがあると言った事はここにもあって、各スポンサー企業への熱量の共有もクラブのステージを大きく飛躍できるのではと思っています。
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(左)飯野晃 (右)関西シグナルサービス株式会社 三ツ野将弘 社長
今後への展望を教えてください。
三ツ野:今季の成績が大事。タイトル獲得やACL圏内といった成績になれば、ライトファン層やサッカーにあまり興味がなかった方々の温度感が醸成されますし、スタジアムに足を運んでくれるようになるかもしれません。今季の好調はクラブの成長とファン・サポーターの熱量の高さが目にみえてます。今後もクラブの情報発信は重要ですし、監督が言う最終戦のホームで違う景色を見れるように、選手達が言う常に満員のサンガスタジアムで戦えるように、当社も最大限サポートしていきます。
飯野:ありがとうございます。経営面では安定的に運営していくことが不可欠ですが、社長がおっしゃったように、物事には勢いやタイミングが重要な局面があり、今年はそこに当たると考えています。どこでフィニッシュできるか、どこまで集客できるか、ファン・サポーターからどれだけ応援していただけるか、スポンサーさんの熱量をどれだけ上げていただけるかは、我々フロントのテーマだと思っています。全力で頑張ります。